中絶手術の方法
「吸引法」と「ソウハ法」の違い
人工妊娠中絶手術は、初期中絶手術(妊娠12週未満)と中期中絶(妊娠22週未満)の2つに分けられます。中期中絶では、出産と同様分娩によって中絶を行います。それに対し、初期中絶手術では「吸引法」または「ソウハ法(掻爬法)」によって、中絶が行われます。ここでは、それぞれの手術方法の違いをご説明いたします。
吸引法とソウハ法の比較一覧
吸引法(EVAとMVA) | ソウハ法(掻爬法) | |
---|---|---|
手術方法 | ストロー状の器具を子宮内に挿入し、子宮内容物を吸い出す | スプーン状の器具や鉗子を用いて、子宮内容物を掻き出す |
手術時間 | 短い(MVAの方がより短い) | 長い |
術前処置 | 不要 ※ただし、必要に応じて手術当日の静脈麻酔後に、子宮口を広げる処置を行う場合があります。 |
必要 |
合併症のリスク・頻度 子宮穿孔・子宮内遺残・出血等 |
少ない | 多い |
特徴 | WHO世界保健機構や国際産婦人科連合でも推奨されている | 日本では主流の中絶方法 |
メリット | 身体への負担が少ない(MVAの方がより少ない) | 手に子宮内の状態が伝わるため状況を把握しやすい |
デメリット | 日本で実績のあるドクターが少ない | 手術時間が吸引法より長く、炎症や出血などのリスクが高くなる |
痛み | 静脈麻酔をするため基本的に痛みを感じることはない(MVAの方がより痛みが少ない) | 術前処置で子宮口を広げる際に、痛みを感じる場合がある |
費用 | 115,000円(税込) 週数による料金変動なし |
当クリニックではお取り扱いがございませんが、基本的に吸引法・ソウハ法の費用に大きな差はありません。 |
吸引法(EVAとMVA)
手術方法 | ストロー状の器具を子宮内に挿入し、子宮内容物を吸い出す |
---|---|
手術時間 | 短い(MVAの方がより短い) |
術前処置 | 不要 ※ただし、必要に応じて手術当日の静脈麻酔後に、子宮口を広げる処置を行う場合があります。 |
合併症のリスク・頻度 子宮穿孔・子宮内遺残・出血等 |
少ない |
特徴 | WHO世界保健機構や国際産婦人科連合でも推奨されている |
メリット | 身体への負担が少ない(MVAの方がより少ない) |
デメリット | 日本で実績のあるドクターが少ない |
痛み | 静脈麻酔をするため基本的に痛みを感じることはない(MVAの方がより痛みが少ない) |
費用 | 115,000円(税込) 週数による料金変動なし ※MVAは別途40,000円頂戴します |
ソウハ法
手術方法 | スプーン状の器具や鉗子を用いて、子宮内容物を掻き出す |
---|---|
手術時間 | 長い |
術前処置 | 必要 |
合併症のリスク・頻度 子宮穿孔・子宮内遺残・出血等 |
多い |
特徴 | 日本では主流の中絶方法 |
メリット | 手に子宮内の状態が伝わるため状況を把握しやすい |
デメリット | 手術時間が吸引法より長く、炎症や出血などのリスクが高くなる |
痛み | 術前処置で子宮口を広げる際に、痛みを感じる場合がある |
費用 | 当クリニックではお取り扱いがございませんが、基本的に吸引法・ソウハ法の費用に大きな差はありません。 |
負担が少ない「吸引法」を採用
新宿駅前婦人科クリニックでは、WHO世界保健機構や世界産婦人科連合でも推奨されている「吸引法」による中絶手術を行います。吸引法は身体への負担が少なく、手術時間も短いため、日帰りでの手術が可能です。また、中絶手術に関するご不明点やご不安な点がある場合には、いつでも当クリニックまでご相談ください。患者様にとって後悔のないご決断ができるよう、親身になってサポートさせていただきます。
自動吸引法(EVA)と手動吸引法(MVA)
吸引法には、自動吸引法(EVA/electric vacuum aspiration)と手動吸引法(MVA/manual vacuum aspiration)があり、WHO世界保健機関でも下記のように提言され、その安全性の高さが伺えます。MVAは従来方式のEVAよりも新しい手法で、さらに患者様のお身体への負担が少ないという大きなメリットがあります。
「世界保健機関(WHO)は、妊娠12~14週までの外科的中絶に真空吸引法(VA)を推奨しており、頸管拡張と鋭匙による掻爬法(Dilatation & Curettage:以下D&C)を行っている場合はVAに切り替えるべきであると提言している。」
引用元:日本産婦人科手術学会:子宮内容除去術のための手動吸引法:低侵襲かつ有効な手術手技
では、この吸引法2つの違いはなにかというと、EVAとMVAは、手術の際に使用する器具=カニューレの違いが挙げられます。カニューレが金属製なのがEVA、プラスチック製なのがMVAです。金属よりもプラスチックの方が柔らかくしなやかなため、子宮にカニューレを挿入する際の痛みがより少なくて済みます。しかし、手術中は麻酔によって眠っているため、痛みを感じることはないでしょう。ここで重要なのは、プラスチックの方が子宮頸管やその他組織を傷つけにくいということです。
さらに、MVAは手動で吸引を行うため、微妙な吸引力の調整をすることができます。この2つのことからMVAはEVAよりもさらに安全性が高く、お身体の負担になりにくいとされているのです。
また、MVAは手術時の音が小さいこともメリットといえます。麻酔で眠っている患者様の眠りを妨げなくて済むことが考えられるからです。加えて、MVAの方がEVAよりも手術時間が短くて済みます。これは麻酔をかける時間を最小限に済ませることにつながり、患者様のお身体にとって、負担がより小さくなるのです。新宿駅前婦人科クリニックでは、EVAもMVAも選択可能です。どちらの手法がいいか迷われている患者様、MVAをご希望の患者様もお気軽に当クリニックまでご相談ください。
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